4-7 国内の企業情報をさがす

授業や就職活動で企業研究を行うときに役立つ情報を紹介します。最新のニュースや動向を知りたいときは雑誌・新聞・インターネットなども活用しましょう。

①企業の概要を調べる

  • 『会社四季報』(東洋経済新報社)
    会社の業績予想を中心に、財務情報や株主などの情報をコンパクトにまとめたハンドブック。上場版、未上場版、英文版がある。
  • 日経会社プロフィル(契約データベース日経テレコン21より利用可能)
    メインメニュー内「企業検索」「人事検索」から、企業のプロフィール・決算・財務・人事情報など検索・閲覧が可能。日経各紙の記事検索もできる。
  • 東洋経済デジタルコンテンツ・ライブラリー(契約データベース)
    『会社四季報』『就職四季報』『業界地図』『CSR企業総覧』『日本の企業グループ』など 東洋経済新報社が刊行するコンテンツを収録。
  • Yahoo!ファイナンス企業情報
    Yahoo!JAPANが提供するサービスのひとつで、企業・株価情報、プレスリリースなどのニュースを収録。

②有価証券報告書

有価証券報告書は、会社の概況、事業内容、営業や経理の状況などが記載された企業のプロフィールといえます。金融商品取引法により提出が義務づけられており、公認会計士等の監査、財務局の検査を経ているので、信頼に足る資料です。

  • eol(契約データベース)
    主に国内上場企業(約4,000社)が作成、開示する有価証券報告書等の法定開示書類や企業情報を収録。
  • 企業史料統合データベース(契約データベース)
    「営業報告書」「目論見書」「有価証券報告書」の3つの史料群からなる約 10,000社20万件を収録。
  • EDINET
    https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/
    金融庁のサイトで金融商品取引法に基づく有価証券報告書などの開示書類の電子開示システム。

③CSRについて調べる

Corporate Social Responsibilityの略で、日本では「企業の社会的責任」と言われています。企業が法律・制度・利益だけでなく情報公開や社会貢献活動を通して企業価値を高めようとする理念や取り組みを指します。『三菱地所グループCSR報告書』『IHI CSR report』『ツムラ環境・社会活動報告書』といった各企業が刊行するCSR報告書は図書館に所蔵しているものもありますが、ほかに下記の情報源があります。

  • 『CSR企業総覧』(東洋経済新報社 年刊)
    1,000社以上の企業の取り組みをアンケート調査によってまとめたもの。
  • CSR図書館.net
    http://csr-toshokan.net/
    各企業が発行するCSR報告書、環境報告書などを集めたサイト。企業名や書名、フリーワードで検索し、報告書を電子ブックで読めるほか、同業他社の報告書へのリンクや企業Webサイトへのリンクがある。

④社史・企業史

企業が自社の歴史を社内資料に基づき、自らの責任において刊行したもので、発展の歴史的背景を知ることができる貴重な資料です。創業以来の事業内容がわかるだけでなく、統計、組織、役員名簿、さらに企業理念や社風といったものも読み取れます。通常の流通ルートに乗らないので、書店などで見つけることは難しい資料です。図書館では『サッポロビール120年史』『Asahi100』 『ワコール50年史』など各社の社史を多く所蔵しています。

本の書名だけでは社史と判断できないものもあります。図書館のOPAC検索で社史を探すときには、会社・団体名をキーワードにして検索しましょう。

  • 神奈川県立川崎図書館 社史コレクション
    企業の会社史、経済団体史、労働組合史を収集しており、約19,000冊所蔵。閲覧だけでなく、貸出も可能。
  • 大阪府立中之島図書館ビジネス資料室
    比較的最近に刊行された社史3,900点を所蔵。