6-1 レポート・論文とは
レポートには、報告型と論証型の2種類があります。報告型は見学、実習、読書などの結果をまとめたもので、既に書き慣れているかもしれません。
一方、論証型とは、論拠をあげて結論を導いたものであり、大学で求められるレポートの多くはこちらになります。論証とは「問い」「論拠」「答え」という3つの要素をそなえ、「誰が考えてもこうならざるを得ない」という結論を唱えて、読み手を論理的に説得することを目指す議論です。「問い」「論拠」「答え」の三要素のどれが欠けても論証とならず、レポートや論文とは見なされません。
論証となっているかのチェックポイント
- 正しさ(妥当性)を確かめられる「問い」を立てたか
- 客観的な「論拠」に基づいており、なおかつ適切に出所を示したか
- 課題に即し、議論した内容に基づく「答え(結論)」を得たか
■みんなが一番苦手!「問いを立てる」
テーマが決まらない、問いの立て方がわからないという声は学生のみなさんからよく聞かれます。自分が持っている知識、経験、課題として与えられた時間、文字数、枚数の中で、学術的に論じるに足る議論ができるサイズまで問いを絞り込むのがコツです。テーマが広すぎると書きにくいので範囲を小さく限定することを意識しましょう。
【問いを絞る3つのヒント】
レポートで「教育」について
取りあげるとしたら…
- 範囲を
限定する! - 日本の教育
- 対象を
限定する! - 学費の
無償化について
- 方法を
限定する! - フィンランドとの比較